方向性の違い
世間様と方向性の違いを感じるので解散しそうです。
私だよ。
最近周りが大人になってきて。
どうにもどうやらみんなそろそろ口先だけではなくなってくるらしくて。
身長も伸びきり、興味のある物事が増えて、就職や結婚などの話もちらほら出てきて、やれ彼氏だのやれ源泉徴収だのと口々に騒ぎ出し、体毛は濃くなり、皮膚は硬化し、口からはそれはもう立派としか形容のしようがない牙が生え、東京の街を仲間を食い殺しながら進む。
そんな大人にみんななってきてるわけです。
だからこそ私は言います。
ここ(子供ポジション)は私に任せて先に行け、と。
私なんか捨て置いて進んでくれ、と。
さながらみんながあの頃に置いてきたいつの間にか遊ばなくなったお人形さんの如く思うわけです。
私まで大人になってしまったら、
もう君らが一緒に飲みに行って、
「お前は変わんねぇなぁ」
なんて懐かしくもどこか昔の自分を見ているようでせつなくなる気持ちに気づかせてくれるやつが絶滅してしまうわけで。
つまり私が未だこんな感じなのはみんなのためなわけですよ。
忘れてしまった青春を思い出すきっかけ、
君がいた夏の空に消えてった打ち上げ花火を思い出させるきっかけ、
そういうのが全部私。
もうほんと大仕事。
みんな私なしじゃワーカーホリックで家庭も顧みず、親孝行にも身が入らず、脳は溶けて言語能力は退化し、意思疎通もままならず、奇妙なうめき声をあげながらまるでぼろ雑巾のように地を這い、赤子を喰らうようなる。
それを防ぐためにも私と飲みに行くといいよ。
そして私がいつだって飲みに行けるようにみんなの募金で生かしてほしい。
じゃ、今後はそういうことで。